不器用な彼の愛し方《番外編完結》
泣きじゃくる私を見た斗真が私の元に来て、私の背中に手を回してきた。
.....あったかい。
.....優しい香り。
でも、あれ、私斗真に抱きしめられてる...?
斗真の温かい体温が心地よくて、抱きしめられている。ということに気付くことに時間がかかってしまった。
気付いてしまったけれど、離れたくない。
そう思った瞬間、斗真の腕の力が強まった。
ギュッと強く抱きしめて、ずっとこのままでいたい。なんて思ってしまった。
「....美優花」
斗真が私の耳元で囁く。
心地のいい低い声で。