不器用な彼の愛し方《番外編完結》
優しい温もり
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
暫く経って、斗真の腕から開放された。
そして斗真は私の顔を見ながら、優しい声で
「....俺の家に来い」
と前にも聞いたことのあるセリフを言ってきた。
でも前と違う所は、私には帰る場所がないということ。
それでも、斗真のその問いにうなづけずにいると
「お前を傷つける奴なんかの所にかえしたくねぇんだよ。....いいから黙って来い」
強引すぎるその言葉。
でも、それに救われたのは事実で。
「.....っうん。ありがとう」
斗真の強引だけど優しい所に泣きそうになった。