不器用な彼の愛し方《番外編完結》
ーーーーーーーーーーーーーーーーー


お風呂を出て、斗真に出たことを伝えて、おばあちゃとアイスを食べた。


「昔はこうやってよく二人でアイス食べたねえ」

目尻を下げて柔らかく笑うおばあちゃんに


「そうだね、ちゃんと覚えてるよ」


そう答えて、窓の向こうの月を見た。



おばあちゃんとアイスを食べてると、それを見たおじいちゃんが何で二人だけって拗ねちゃって。


おばあちゃんが大人気ないって怒って。


私はそれを見て笑って。



…幸せだったなあ。




まさかまたこうやって、おばあちゃんとの時間を過ごせるとは思わなかった。




溶けそうなアイスをかじって、また月を見た。

< 349 / 400 >

この作品をシェア

pagetop