不器用な彼の愛し方《番外編完結》
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はぁ.....。
憂鬱だ。
......そう。昼休みが来てしまった。
つまり、斗真に学校を案内してくてはならないのだ。
憂鬱だ。大事なことだから二回言う。憂鬱だ。
「美優花いいなぁ。斗真君に学校の案内するんでしょ?あたしもしたい〜!」
お弁当を広げながら、ブツブツ言ってる百合。
ーーーーえ。百合のお弁当ちっさ。
あれだけで足りるものなのか。
よく見れば、百合って細いし....。
ふと気になって自分の足を見てみた。
ーーーー大丈夫。
スタイルと顔だけは、悪くない方だと思う。
特別細いってわけじゃないけど、私にはこれで充分だ。
お弁当だって百合の2倍ある。
「はは、案内するだけだしいい事なんて何もないよ」
愛想笑いを浮かべながら、適当に百合に返事をする。
「え〜。イケメンと二人きりとか最高じゃん!」
百合がまだ何か言ってるけど、それを無視してご飯を黙々と食べる。
早く食べ終わって、案内しなくちゃ。