不器用な彼の愛し方《番外編完結》

斗真、お昼食べ終わったのかな?

そう思い後ろを見ると


ーーーーは?


.......いない。いない。


嘘でしょ?あいつどこ行ったの?




慌てて食べ終わってないお弁当を片付けて、立ち上がる。


「どうしたの?」

いきなり立ち上がった私にびっくりした百合が問いかけてくる。



「ちょっと行ってくる!」


適当に返事をして教室を出る。



.......っ、あいつ本当どこ行ったの?


身勝手にも程があるでしょ。


数分後。
教室を飛び出してきたものの、斗真がどこにいるかなんて私に分かるはずもなく、途方に暮れていた。



屋上、空き教室、図書室。

全部探して見たけど、どこにもいなかった。


探している間も、私の中に積もる斗真へのイライラ。


私は性格良くない。

だから他人のせいで時間を潰されるなんて言語道断。



そして一階の廊下を歩き続けて数分。



「.........いた」


ーーーーやっと見つけた。
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