不器用な彼の愛し方《番外編完結》

.......っ。

「や、やめて。離して」


なんで、こんな事になってるの。

おかしい。おかしい。


しかも、斗真が私の事を可愛い?

ーーーーだめだ、動揺するな。


そう思うのに、斗真に触れられているところはどんどん熱を帯びていく。


しだいに、触れられているところだけじゃなく体全体が沸騰したかのように熱くなってくる。


もう、なんなの。


.....斗真は一体何をしたいの?


色々とおかしいんだ。

こんな状況になってるのも、こんな事されてるのも、こんなにドキドキしてるのも、おかしい。


こんな展開になってること自体がおかしい。



多分、慣れてないからだろうな。

こういうことに。

甘い雰囲気みたいのに。




だって、私が人生で初めて付き合ったのは悠だったし。

悠は、私に甘い事をしてきた試しがない。


ーーーーキス?

されたこと、ある。


でも、あんなのキスじゃない。

悠が嫉妬で頭に血が上って、怒りをぶつけてきただけ。

ただ、皮膚と皮膚が触れただけ。

気持ちなんて何もない。
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