不器用な彼の愛し方《番外編完結》
「じゃあついて来て下さい」
そう言い、歩きだそうとした時
「.....敬語」
「え?」
「何で敬語なんだよ」
後ろを見れば、ベンチに座ったまま腕を組み不足そうな顔の斗真が。
ーーーー敬語?
あぁ、無意識のうちに敬語になっちゃってたかも。
「なんとなく?」
曖昧にこたえる。
「ためでいい」
ため、か。
でも名前呼びしてるのに、敬語なんて今考えたら変だよね。
「あー、うん。わかった」
そう、私が斗真に言った
ーーーーその時だった。
「......美優花?」