不器用な彼の愛し方《番外編完結》
「....美優花.....。美優花!!」
ハッと我に返ったような悠が声を荒げ、私の名を呼んでくる。
悠の手の力が弱まり、首が解放された。
崩れ落ちていく私の体。
そんな私を見た悠が慌ててしゃがみこむ。
そして
「美優花......ごめん」
さっきまでの怒りようが嘘みたいに
優しい声で。優しく私を抱きしめてくる。
まだ、酸素がうまく取り込めなくて
悠に返事をする余裕もない。
それでも悠は
「ごめん.....ごめん」
ひたすら謝り続けてくる。
ーーーーいつもそうだ。
悠が起こった時。
私に怒りをぶつけてくる。
.....暴力という形で。
そして、それが終わると途端に優しくなる。
もう、何回も同じことをされているせいで身体中痣だらけだ。
顔や足なんかの見えないところには出来ていないけれど、お腹や背中
は酷い。