不器用な彼の愛し方《番外編完結》
「いらっしゃいませ」
ニコリと微笑みながら、きつく思う。
ーーーー頑張らなくちゃ。
そして、あと1時間でバイトが終わろうとしていた時。
「ちょっとどいてくれる?私急いでるの」
レジで会計をしていたら、50代くらいの女の人が、次会計をするために並んでいた小学生な男の子を抜かし
割り込んできた。
「....あっ、....僕が最初に....」
女の人に抜かされた小学生が、泣きそうな顔で女の人を見上げる。
「私、急いでるのよ」
女の人は、相手が小学生だからか
謝ろうともせず、かといって並び直すこともせず、ツンとすました顔をしている。
一方、男の子はというと
「.....ちゃ、ちゃんと並ばなきゃいけないんだよ!」
目に涙を溜めながらも、必死で対抗している。
「うるさい子ね。これだから最近の子は」
女の人が嫌味ったらしく言う。
「ありがとうございました」
レジの会計を終えた私。
ーーーーこういうトラブルがあるから面倒なんだ。