不器用な彼の愛し方《番外編完結》
自室に行き、勉強机のライトをつけて教科書を広げる。
そういえば、この勉強机もベットも....この部屋にある家具全部おばあちゃんに買ってもらったんだよね。
お母さんのお母さん。
おばあちゃんはお母さんやお姉ちゃんとは違って、私に凄く優しくしてくれる。
『美優花は私の大事な孫だもの』
そう言って優しく笑うおばあちゃんの顔は、いつも私の胸にある。
でもおばあちゃんは、私がお母さんやお姉ちゃんからこんな扱いをされてる事なんて一切知らない。
お母さんもお姉ちゃんも外では猫かぶりだからね。
さて、勉強しなくちゃ。
私の夢を叶えるためには、お金と頭脳が必要なんだから。
ーーーー眠いし疲れた。
でも頑張らなくちゃ。
静かな部屋に、教科書をめくる音とシャーペンの音が響き渡った。