我妻教育2
ていうか、第一、あたしにだって、都合はある。


四十九日が終ったら、実家を出て一人暮らしする予定だった。


彼氏はいないけど、恋だって普通にしたいと思っていた。

クリスマス直前の時期的にも。


悔しいような、泣きたいような気持ちになって、あたしは会食の場から一旦席を外した。



納骨の終えた祖父のお墓の前で、一人ぼんやり立ち尽くしていた。


まさか、こんなところでビックリする再会があるなんて、考えもしないで。


そう、それは突然だった。



「――未礼?」
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