我妻教育2
あたしは首を大きく左右に振った。

「あたしはそんなことしたくありません!!」


「未礼が言いにくいなら、私が言ってあげるから」


「え?」


「松葉グループの御曹司。

またお話しする機会を持ちたいって頼んだら、是非にとおっしゃって下さったけど、週末にはニューヨークに戻るって言うじゃない。

それまでスケジュールが詰まっているんですって」


マダムは心底残念そうに眉を歪め、そして媚びるような視線を向けてきた。


「ねぇ、無理でもニューヨークに戻る前に何とか都合つけてもらえないかしら?ほんの少しの時間でも良いのよ?」
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