我妻教育２

昨日のパーティーの帰り道で、啓志郎くんに借りたマフラー。

いつでも返せるように持ってきていたんだった。


どこかに逃亡するにしても(笑)、これは返しておかないと。


ケータイを手に取り、啓志郎くんに電話をかけた。


『もしもし。未礼か？』


すぐに出てくれたけど、移動中かな？車の中にいるっぽい。


「うん。今、どこにいる？マフラー返したいんだけど、一瞬時間取れないかな？」


『マフラー？急いで返さずとも、別にいつでも良いが』


「だってもうすぐニューヨークに帰っちゃうでしょ？週末だっけ」


『…ああ、土曜の午後の便で戻る予定だ』