我妻教育2
「ど・う・もォ~~。金峰下 マイラです」

マイラ姫は、首を傾げるような会釈をしてニッコリと口角を上げた。

社交的。でも目が笑っていない。


「こちらは、垣津端 未礼さんだ」


紹介され、あたしは真面目に頭を下げた。

「はじめまして。垣津端 未礼と申します」


「カキツバタぁ?…あぁ~」

じろじろじろじろと、マイラ姫の大きな瞳があたしの全身を観察する。


威圧されて目を反らしてしまう。

気後れしてしまって…。


気まずい空気の中、啓志郎くんが、マイラ姫に向かって言った。

「マイラ。外してくれないか」


「えー」
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