我妻教育2
「…!えッ!や、ヤダな、そんな、そんなことないよ!さすがアメリカ帰り!」


そんな誉め言葉、言われ慣れてないから、不意討ち!!


「先に、光寿殿に、ご挨拶させて頂いて良いか?」

どぎまぎするあたしをよそに、啓志郎くんは、おじいちゃん(垣津端 光寿)の眠るお墓に向き合った。


「あ、うん、もちろん。どうぞ」


あたしが一歩下がると、啓志郎くんは持参した花を供える。


ひざまずいて静かに手を合わせて、おじいちゃんに何かを語りかけるようにしばらく目を閉じていた。
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