我妻教育2
ハラリと舞い降りてきた雪が、目の前をちらつく。


鼻をすすった。

涙を堪えてる訳じゃないから。寒いだけなんだから。

無意味に自分に言い訳したりして。


コーヒーはすっかり冷えてしまって苦い。

まるで今のあたしみたい。…なんてね。


―――いやいや、ほら、これでスッキリお見合いに行けるじゃん!


言い聞かして、納得した。


そのとき、弟(勇)からの着信が入った。


『姉さま!!!大変です!!!!』
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