我妻教育2
「遅くなったがクリスマスプレゼントだ。何を選べば良いか迷った。気に入ってくれると良いのだが…」


「え、あ、ありがとう…」反射的に受け取り、「あの、ていうか」


落ち着かない胸に手を置いて、息を整える。


「さっき、さっき勇に聞いて…。松葉グループが、うちのカキツバタ商事に出資してくれるって…」


「ああ」

その話か、と啓志郎くんは短く返事をした。



鯛ヶ崎グループに買収されるはずだったうちのカキツバタ商事は、一転して、松葉グループと資本提携することになったのだと。


さっき、勇から聞いた内容だ。
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