我妻教育2
頬に弾かれるような高反発の胸板と、背中に回されたしなやかな手の感触がして…――

ストンと腕の中に落ち着いていた。


「…啓志郎くん?」


身動き取れない。

何これ、抱きしめられてる?!?


「未礼。これはビジネスではない。私は、」


思考真っ白の頭の中に、低くなった声がストレートに響く。



「私は、まごころで、未礼と結婚する」

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