新撰組異聞―鼻血ラプソディ
四つん這い状態になった俺の鼻から、ポタリポタリと雫が落ちる。



「君!?」

素早く体を起こした女性が、俺の肩に手をかける。



やめて……触らんといて




思った刹那、鼻血は勢いを増し、ぷおっと音を立てて噴き出した。


またや……また鼻血が


鼻に手を当て鼻を拭う。

真っ赤に染まった手を見つめる。

鼻血で息がむせる。



「君、どこか悪いの!?」



――俺、マジで鼻血で死んでまうかもしれん



クラクラしながら思う。



がしりと両肩を捕まえられた拍子に、柔らかい感触が体に触れる。



視界がボヤける。



「君、しっかりして、ちょっとお!?」



体に力が入らへん

あかん―――



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