新撰組異聞―鼻血ラプソディ

2話 拾ってきました

鼻血を出して倒れた男の子の肩を支えて、立ち上がる。


道端――往来に堂々と倒れていた男の子は、よく見るとなかなかのイケメンで。


声を掛けると、ガタガタ震えだしてしまった。



驚いて固まっている?
恐がられてる?


蒼白な顔で、こちらを見つめていて、がしりと腕を掴んで、職務質問しようとすると、いきなり突き飛ばされた。


素早く体を起こして、近寄ると、様子が更におかしい。


男の子のかがみこんでる所の土に、ポタリポタリと赤い雫が落ちる。



え!?

と不安になって、男の子の肩を掴んだ瞬間。

真っ赤な鮮血が噴き出した。



ただ事ではない。
これは尋常ではない。

そう思って、男の子の両肩を掴むと、男の子の体から力が抜けて全体重で、寄りかかってきた。


「君、しっかりして」


揺さぶっても、ぐったりして起きない。


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