新撰組異聞―鼻血ラプソディ
山南の後ろに続く翡翠の姿を目に捕らえ、武田が瓶底眼鏡を指で引き上げ、走り込んでくる。
「あんた、良ければ手合わせしてくれん? 1番隊の剣士さんなんやろ!?」
翡翠の顔がひきつる。
山南に言われるまま、木刀にかけていた手が素早く動き、木刀を抜く。
武田が翡翠の前で、木刀をブンブン振り回し翡翠に近づく。
その木刀を、翡翠は諸手上段で弾き飛ばす。
武田は握っていたはずの木刀が、突如と消えてしまったことに気づき、唖然と立ち尽くす。
武田がハッと、我に帰ると翡翠の姿は既にない。
「山南さん、翡翠さんは何処へ!?」
言いながら、武田はぐるりと180度視線を巡らせる。
「あらーっ、あげなとこにおらっしゃる。翡翠さんは、なんてせっかちなお方やろうか~」
――いやいや、武田さん……彼はせっかちではなくて
「あんた、良ければ手合わせしてくれん? 1番隊の剣士さんなんやろ!?」
翡翠の顔がひきつる。
山南に言われるまま、木刀にかけていた手が素早く動き、木刀を抜く。
武田が翡翠の前で、木刀をブンブン振り回し翡翠に近づく。
その木刀を、翡翠は諸手上段で弾き飛ばす。
武田は握っていたはずの木刀が、突如と消えてしまったことに気づき、唖然と立ち尽くす。
武田がハッと、我に帰ると翡翠の姿は既にない。
「山南さん、翡翠さんは何処へ!?」
言いながら、武田はぐるりと180度視線を巡らせる。
「あらーっ、あげなとこにおらっしゃる。翡翠さんは、なんてせっかちなお方やろうか~」
――いやいや、武田さん……彼はせっかちではなくて