新撰組異聞―鼻血ラプソディ
「総、とんでもない坊やを拾ってきたのかもしれないわね」


何だか、柳生宗厳とか……すごい名前にワクワクする。



「き、聞きたいことがあんねんけど」


「そりゃあー、色々あるでしょ。順番に聞きなさい」


「……えっと……、先ずは俺、何で目隠しをされて此処にいるん?

ほんで、此処は何処?

一番大事なんは、あんたらが誰なんかってことや。

俺は翡翠信太……」



ごもっともな質問。

震えながらの質問だけど、少し落ち着いた様子に安心する。



「私は土方歳、君を目隠ししたのが沖田総」



翡翠くんは首を傾げる。


「で、ここは八木邸。壬生浪士組屯所」



「ちょ、ちょっと待って……俺は学校の裏門で柔道部の女傑に迫られコクられて……ほんで鼻血出たら、おもいっきりどつかれて……その後、覚えてへん」



土方さんが笑いをこらえている。


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