新撰組異聞―鼻血ラプソディ
「ちょっと、土方さん! 本気ですか?」
「やれるな、翡翠」
「はい、……条件は?」
「良い答えだわ。……総から1本、とりなさい」
部屋中の空気が、一瞬で凍てついた。
土方さんの声だけが、緊張した部屋に響く。
沖田さん……。
俺だって知っている。
沖田さんがどれほど、すごい剣士かを……。
俺の世界の歴史、記述にある沖田さん。
新撰組1番隊長、沖田総司と言えば京都中の浪士が震え上がるほどの剣豪だ。
違うのは女ってことだけで、たぶん実力は俺の知っている沖田総司に違いない。
――その人から1本。
無謀だと思う。
それでも、新撰組の副長「土方さん」が示した条件。
まだ……壬生浪士組みたいやけど……。
俺だって剣道をガキの頃からやってきた。
昨年はインターハイにだって出場して副将まで務めた。
惜しくも大将が敗れて優勝は逃したが……。
沖田さんの流派が何だろうと、関係ない。
「やれるな、翡翠」
「はい、……条件は?」
「良い答えだわ。……総から1本、とりなさい」
部屋中の空気が、一瞬で凍てついた。
土方さんの声だけが、緊張した部屋に響く。
沖田さん……。
俺だって知っている。
沖田さんがどれほど、すごい剣士かを……。
俺の世界の歴史、記述にある沖田さん。
新撰組1番隊長、沖田総司と言えば京都中の浪士が震え上がるほどの剣豪だ。
違うのは女ってことだけで、たぶん実力は俺の知っている沖田総司に違いない。
――その人から1本。
無謀だと思う。
それでも、新撰組の副長「土方さん」が示した条件。
まだ……壬生浪士組みたいやけど……。
俺だって剣道をガキの頃からやってきた。
昨年はインターハイにだって出場して副将まで務めた。
惜しくも大将が敗れて優勝は逃したが……。
沖田さんの流派が何だろうと、関係ない。