新撰組異聞―鼻血ラプソディ
俺には全く免疫がない。


女子が廊下いっぱい広がって歩いてくるだけで、手が痺れてくる。


女子の胸元が、ふとした拍子にプルんと揺れる。


それだけで心臓がバクバクする。



「1人で大丈夫?」



英語教師が心配そうな顔をする。


さらさらの黒髪を掻き上げる仕草。

胸元の際どい服。

谷間が微かに見える。



教卓間際。

クラッとして英語教師に支えられ、「ギャーっ」と声を上げる。



「先生ーーっ。翡翠、俺が連れて行きます」


副部長がニマニマしながら近づいてきて、俺の肩を掴む。



「お願いね」



英語教師が色っぽく微笑む。



何やねん、その笑みは


俺は英語教師を一瞥し、肩を掴んだ副部長と保健室へ向かう。


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