新撰組異聞―鼻血ラプソディ
「お前……今週、何回目?何でそう、鼻血でるん!?
貧血にならねーのって心配やねんけど」



「う、うるせぇ。苦手なもんは苦手やねん」


「保健医が男でホンマ、良かったやん」



「おおよ、女なら俺は今頃、貧血で死んでるとこや」



「バカ、度々コクられてるくせに。なんで慣れないのか不思議やねん」


保健室――。

男性が暇そうに読書中だ。

「先生」

入り口から呼ぶと、目だけ動かし俺を見る。



「また、君!? 今日も鼻血なの?」


呆れたように言う。

お前、仕草がオネェなのは何でやねん!?



「すみません……」



「君は粘膜が弱いのよね、たぶん。
下向いて、ティッシュじゃ、足らないわよ。
そこの君、タオルを棚から持ってきて」


タオル!?……鼻にタオル!?
俺を北島サブちゃんにするつもりか!!



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