新撰組異聞―鼻血ラプソディ
3章/八木邸に降る雨
1話 タネ明し
沖田さんから1本取れた。
確かに、あの時。
俺の頭はフル回転し策を考え、体が思い通りに動いた。
それがまぐれだったかどうか――は俺にはわからへん。
けど、楽しかった。
めっちゃ楽しかった。
それだけで、今はじゅうぶんやって思う。
1本取った後、試合の続きは基本も形もへったくれもなくて、ただのチャンバラやった。
竹刀を振り回し、木刀がぶつかる音や、打突の音、様々な音が心地好かった。
試合の後、たくさんの隊士達に歓声や野次やボディタッチで揉みくちゃにされ、俺にかかってた「おまじない」は呆気なく解かれ……。
俺はたくさんの隊士達に壊れた水道の蛇口どころか、壊れた水道管みたいな鼻血をぶちまけて、ぶっ倒れたらしい。
俺、鼻血でマジ、出血多量でとか……大丈夫なんか?
試合開始時、土方さんに対し、咄嗟に大暴言を吐いてしまった俺。
確かに、あの時。
俺の頭はフル回転し策を考え、体が思い通りに動いた。
それがまぐれだったかどうか――は俺にはわからへん。
けど、楽しかった。
めっちゃ楽しかった。
それだけで、今はじゅうぶんやって思う。
1本取った後、試合の続きは基本も形もへったくれもなくて、ただのチャンバラやった。
竹刀を振り回し、木刀がぶつかる音や、打突の音、様々な音が心地好かった。
試合の後、たくさんの隊士達に歓声や野次やボディタッチで揉みくちゃにされ、俺にかかってた「おまじない」は呆気なく解かれ……。
俺はたくさんの隊士達に壊れた水道の蛇口どころか、壊れた水道管みたいな鼻血をぶちまけて、ぶっ倒れたらしい。
俺、鼻血でマジ、出血多量でとか……大丈夫なんか?
試合開始時、土方さんに対し、咄嗟に大暴言を吐いてしまった俺。