新撰組異聞―鼻血ラプソディ
この感じは……下る時の、ピーピーシャーシャーな……!?


俺は、お腹を押さえてしゃがみこむ。


「お、沖田さ……お腹、痛いッ……」


「えーーっ!! 何かあたったのかしら?」


近づいて、顔を覗きこもうとする沖田さん。


「近づかんといて……」



沖田さんが、俺の1メートル手前で止まる。


「土方さんに、薬をもらってくるわね」


「薬をッて……何の?」


「えっと、何にでも効く万能薬があるのよ。
『石田散薬』っていう痛みに良く効く薬が」


「!?ちょっ、ちょっと……石田散薬は勘弁して」



万能薬に限って怪しいわ。
怪しすぎる薬やし。

それって確か……骨折や打ち身、捻挫、筋肉痛の薬やし、切り傷の薬やし


痛み止めでも腹痛とか頭痛とかには、効かんから。


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