新撰組異聞―鼻血ラプソディ
もっと言うなら、『石田散薬』って俺の時代では、製造中止になったまがいもんやし……。



「薬、嫌い? 苦いよね、石田散薬も吐きそうなくらい苦い薬なのよね」



俺はプルプル首を縦に振る。



「でもね、『良薬は口に苦し」って言ってね。
とても良く効く薬って、土方さんが……」



いや、苦いとか苦くないとか、どーでもいいねん。



繊細でデリケートな俺には、そんなわけわからん薬は毒にしかならんと思うし、

ピーピーシャーシャー、どころじゃなくなる気ぃするから……。


「お、沖田さ……薬はいいから」


「でも……」


「トイレ……いや、トイレって……何て言うんやったかな……えっと……」



「トイレ!?」



うん〇してくるとか……クソしてくるとか、糞(ババ)とか……女性に言われへんし、えーと……



「翡翠くん!?」



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