欲しがり屋のサーチュイン
美木の、色の白いすらりとした首に水滴がゆっくりと垂れる。
「…。」
千晶は首にかけていたフェイスタオルでそれを拭いにかかった。
あんまり自然な動作だったので美木もされるがまま千晶に体を預ける。
千晶はそのままわしわしと、明るいのに柔らかい印象を与える髪をタオルで無造作に乾かし始めた。
…うーん、…犬。犬に似てる。
形の良い後頭部に視線が集中する。
良い美容院に行っているんだろうなと一目で分かる綺麗で繊細なカットに千晶は人知れず息を吐いた。
ちぐはぐな人だ、と、思う。
自分の良いところ…人に対しての武器をちゃんと理解しているのに、どこか無防備で、傷付いている。
「…。」
千晶は首にかけていたフェイスタオルでそれを拭いにかかった。
あんまり自然な動作だったので美木もされるがまま千晶に体を預ける。
千晶はそのままわしわしと、明るいのに柔らかい印象を与える髪をタオルで無造作に乾かし始めた。
…うーん、…犬。犬に似てる。
形の良い後頭部に視線が集中する。
良い美容院に行っているんだろうなと一目で分かる綺麗で繊細なカットに千晶は人知れず息を吐いた。
ちぐはぐな人だ、と、思う。
自分の良いところ…人に対しての武器をちゃんと理解しているのに、どこか無防備で、傷付いている。