黒色感情。
目の前に来た醜い生き物は勝ち誇ったかのように私を見下ろしている…。


そして…醜い生き物の手が私に向かって高く振り上げられた。









「ゃ…ゃだ!!
私、死にたくなぃっ!!」





ピタッ…




私の一言で時間が止まったかのように、醜い生き物の動きがピタリと止まった。















私は私自身に呆れてしまった…。


私の心はどれだけ醜いのだろう…。






沢山の人を殺していながらも、命ごいをする…。
















所詮人間ハ誰デモ我ガ身ガ一番大切ナンダ。







醜い生き物は命ごいする私にあざけ笑うようにグチャグチャの体の塊を、もっとグチャグチャにして笑っている。






「死にたくぅ…ないぃ…??
何ぃ…言ってるのおぅ…?
わたしわぁ…あんたをぉ殺す気なんてぇ…ないよぉう…!?」






ぇ…!?





えぇっ!?!?








私は面食らった顔で醜い生き物の言葉を耳に聞き入れた。











殺す気はない…って!?


私…助かるんだ…!!






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