サッカー王子と同居中!
「それで?」
とあたしの方を向いて聞いてくる相ケ瀬くんに
「…………。」
対して相変わらずあたしは話せないまま。
分かってる。速くしないと相ケ瀬くんが痺れを切らして「速くしろ」と言ってくることくらい。
きっと明日のためにもう寝たいとも思う。
だけど、だけど、どうしても言葉にすることができない。
「……立花ってさ、俺の両親が来る前も思ったけど、ある時だけガラっと変わるよな。
2人でいる時いつでもって訳じゃねぇから上手く説明できないけど。
なんかその時だけキーキーいうサルから女の子になる……みたいな」
相ケ瀬くんは自分で言ったのに、よほどその例えが面白かったのかフフっと笑っている。