サッカー王子と同居中!



「なに?」



やっぱり相ケ瀬くん、堅い表情してる。



これじゃあいつもの相ケ瀬くんのプレーができない。



高校生になってからのデビュー戦だもんね。いきなり発表されてすぐに出場しなきゃいけないしね。



「用ないなら行くから」



「そんな顔してどうやって勝つの?」



「は?」



「えいっ!」と言いながら、あたしは相ケ瀬くんの両頬を掴んだ。



「はにふんはよ!ははせ!」



抵抗してくる相ケ瀬くんの手をあたしは無視して絶対に離さなかった。



「えへへ、いつもやられっぱなしだからやってみたかったの!じゃなくて。



……こんな堅い相ケ瀬くんらしくないよ。いつもサッカーだけをまっすぐに見て頑張ってきたんだから



今日の試合だって相ケ瀬くんなら大丈夫だよ。



今まで頑張ってきたことが報われて今日のチャンスになったんだから自信もって。



相ケ瀬くんなら絶対にできるから、ねっ?」



あたしはそう言って両方の手を頬から離した。



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