サッカー王子と同居中!
ーピーーーッ!
レフリーの長いホイッスルが鳴った。
試合キックオフ。
選手たちはボール一点に集中して、追い始めた。
だけど、今日のあたしは全然試合中だっていうのに集中できない。
本当だったらあの場で今ボールを追ってたのは相ケ瀬くんだと思ったら
……やっぱり自分のことを許せない。
相ケ瀬くんに気付かれないように、こっそり視線を向けてみると
みんなは声援を選手たちに届けようとしているのに、彼はただぼーっと試合を見つめているだけだった。
「あぁー!立花、今一ノ瀬先輩シュートしたぞ」