サッカー王子と同居中!
隣の大塚くんはその隣の先輩と話をしている。
「無意識とかありえない。ちゃんと使い分けてたはずなのに」
「え?なにが?」
今度は相ケ瀬くんは口を片手で覆った。
さっぱり相ケ瀬くんの状況が分からない。一人でさっきからどうしちゃったんだろ。
「……なんでもねぇよ。後半戦もボケっと間抜けな顔してみてろって言っただけ」
「ねー!いつもの相ケ瀬くんになってるよ!」
「うるさい。どっか行け」
どっか行けってあたしに言ったくせに、相ケ瀬くんが立ち上がって先輩たちの方に言ってしまった。
相ケ瀬くん、変なのー!
あたしは彼の背中を見ながらふふっと笑ってしまった。