サッカー王子と同居中!



「相ケ瀬陽向(あいがせ ひなた)。あんたの父さんの直属の上司が俺の父さん。



今週から通う学校に家から通うのが遠すぎるから、学校に寮がないしここに住むことになった。



それだけ」



相ケ瀬くんはそう言うと、もういいだろ?という顔をした。



そのままテレビに視線を向ける彼に「ポッキー今度買ってきてよね!」と言うと、バタン!と音を立ててドアを閉めた。



むかついたから、あたしの名前は絶対教えてやんない。



モヤモヤした気持ちのまま、あたしは隣の自分の部屋に入ってベッドにダイブした。



学校はきっと違うだろうし、家でだけ我慢すればいいんだ。



ごはんだけ作ってあげて、お父さんたちが帰ってくるまではこうやって自分の部屋に閉じこもってればいい。



相ケ瀬くんのことは気にしないようにしよ。



こうしてあたしと彼の同居は始まった――――。



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