ラブ・カクテル
あたしは小さなため息を溢す。


「はいはい。ちゃんとしますよ」


少し投げやりに言う。


「よろしい」


恵理姉は満足そうに笑って言った。


「取りあえず、少し寝る」


それだけ言い、恵理姉の言葉も待たずに自分の部屋に向った。


荷物を適当に投げて、ベットに体を預ける。


目を閉じると、ふと大和の顔が思い出す。


もう、きっと会うことなんてない。


それが少しだけ寂しい、と思ってしまう。


まぁ、あれだけ良い男と寝れただけ良いと思うか。


なんて少し開き直り、あたしは夢の中に落ちていった。

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