ラブ・カクテル
「、、、リサさん」

「うん?」


リサさんの顔には、もう涙はない。


いつもの、リサさんだ。


「あたしの周りにも、リサさんに似た人が居るんです」


こうやって、お客様に自分の話をするのは初めてだ。


お客様以外でも、あたしはあまり自分の話をしない。


むしろ、聞き役になることの方が多い。


恵理姉と話していても、夏輝と話していても、、、


唯一あたしを素直にさせてくれるのは、大和だけ、、、


「あたしに似てる人?」

「はい。その人も凄く優しい人なんです」

「あたしは、優しくなんかないよ」


リサさんはとても、優しい人だ。

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