ラブ・カクテル
あたしは止まっていた手を動かし、恵理姉にカクテルを作る。


夏の終わりって、、、


それって、あたしと大和が出会った頃だ。


『りさ』


初対面のあたしに、大和はそう呼んだ。


それも、凄く愛おしそうな声で、、、


『りさ、、、俺の傍に居ろよ』


その言葉は、リサさんに言ってあげたかった言葉なんじゃないだろうか?


『俺、結構大事にするよ?惚れた女のこと?一途だし』


リサさんのことも、そうやって愛してたんでしょ?


『理沙が好きだから』


その「理沙」はあたしじゃなくて、リサさんのことだったんじゃないの?


『理沙、居なくならないって約束しろよ』


そう何度もあたしに言ったのは、リサのことがあったからなんだ。

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