ラブ・カクテル
当麻さんは携帯を取り出し、誰かに電話をし出した。


「もしもし、祐司?俺だけど」


電話越しの相手が、オーナーだということはなんとなくわかった。


「あ、、、うん、頼むよ。サンキューな」


どうやら話がついたらしい。


「広瀬さん、急で悪いんだけど、、、今からでもいいかな?」


は?また、急な、、、


「お店休みにするわけにもいかないらしくてさ」


そりゃ、商売なんですから、簡単にお店を休みになんて出来ないでしょうよ。


当麻さんは、時計をチラッと見る。


「お店が19時オープンだから、このままタクシーで向かいましょう」

「わたしは構わないが」


スーツの男は立ち上がる。

< 249 / 580 >

この作品をシェア

pagetop