ラブ・カクテル
だから、そう言ってるじゃん。


「はい」

「か、かしこまりました」


そこで、やっとお酒を作り始めたバーテンダー。


XYZが、どんなお酒かなんてあたしだって知ってる。


アルコール度数が高くて、名前の通り最後のカクテルとして飲まれることが多い。


でも、今のあたしには調度良い。


今日のことを全部忘れられるくらい、酔いつぶれたい気分だから、、、


「どうぞ」


作り終えたカクテルを、バーテンダーはカウンター越しに差し出す。


あたしは味わうこともなく、一気に体に流し込む。


「同じの、お願いします」


そして、次もXYZを注文した。


強いお酒を飲んだことで、体の体温が一気に上昇してくるのがわかる。

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