ラブ・カクテル
あたしはムスッとして、近くにあったソファに座る。


そういえば、今何時?


部屋を見渡しても、時計というものが見当たらない。


__ブーッブーッ__


ポケットに入ってた携帯が震えた。


時間が気になるなら、最初から携帯を見ればよかった。


携帯を取り出し開くと、どうやらエマからの着信のようだ。


「もしもし」(英語)

『理沙?!』(英語)


電話の向こうのエマは、なんでか分からないが、どうやら相当慌てているようだ。


「どうしたの?」(英語)

『「どうしたの?」じゃないよ。寮にも帰って来てないし、会社にも来ないし、どんだけ心配したと思ってんのよ』(英語)


そう、一気に言う。


そんなエマに、よく息が続くなと感心した。

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