ラブ・カクテル
何か、突っ込むのも疲れる。


「で、聞きたいことって何?」

「昨日言ってただろ。「シェイカーの強弱一つで、カクテルって味が変わると思わない?」って」


あぁ~、そんなこと、言った気もするような、しないような、、、


「それが?」

「お姉さんも、カクテルに詳しいの?」


コウが、話しに入ってくる。


別に、詳しいわけではないと思う。


ただ、好きだっただけだ、、、


あたしはコウに、曖昧な返事をする。


「文也のカクテル、おいしかったでしょ?こいつ、カクテルコンクールに出て、賞とか貰ったりしてんだぜ」


コウは部屋に飾られてある、賞状たちを指差す。


意外と、凄い人だったんだ。

< 299 / 580 >

この作品をシェア

pagetop