ラブ・カクテル
あたしはグッと、下唇を噛む。


今またシェイカーを振ったら、本当に戻れなくなってしまう。


でも、、、


気付いたら、あたしは手を伸ばしていた。


止められなかった。


体が作りたいと望んでしまった。


そして、文也に言われた「ベルモント」を作る。


__シャカッシャカッ__


静かになった、部屋にシェイカーの音が響く。


そして、混ざったお酒をグラスに注ぐ。


「これが、あたしが思う「ベルモント」」


そう言い、文也の前にグラスを差し出す。


文也はグラスを眺め、口をつける。

< 302 / 580 >

この作品をシェア

pagetop