ラブ・カクテル
そして、あたしのことを見る。


「違いが分かる?」

「あぁ。でも、何が違うのかわからねぇ」


あたしと文也の違いは、、、


「シェイカーの強弱。まぁ、そう大差があるわけじゃないけどね」


本当に、些細な違いだ。


でも本物のバーテンダーを目指すなら、完璧を求め続けなければいけない。


「文也は独学?それとも、誰かから教えてもらって作ってるの?」

「ほとんど、独学」


独学でここまで作れるなら、相当才能に恵まれているんだと思う。


「ちゃんとしたバーテンダーに習えば、もっと上に行けると思う。才能は申し分ないんだから」

「だったら、お姉さんが文也に教えてやったら?」


コウが、笑って言う。

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