ラブ・カクテル
口は悪いが、カクテルのことになると、真面目にあたしの技術を盗もうと必死だ。


そんな文也を見て、文也が早く、一流のバーテンダーになれたらいいのに、、、


そう、思わずには居られなかった。


「だから、違うって。このカクテルは、そんなに強く振らなくてもいいの」


シェイカーの中で、液体が混ぜり合えば良いだけなんだから、、、


「もっかい」


そう言って、やり直す、文也。


本当にカクテルを作るのが、好きなんだ。


だって文也の中には、妥協が無いから、、、


常に、完璧を求め続けている。


だから、あたしもこんなにも文也の為に、何かしてあげたいと思うんだ。

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