ラブ・カクテル
「俺なら、無理だなぁ〜。誰も知らない地に行くの」


遠藤さんは飲みかけのお酒を飲み干し、感心したように言う。


「それだけ、夢が大きかったんでしょ」(英語)


夢、、、か。


フランスに行くのを、別に嫌だと思わなかった。


言葉では、苦労したけど、、、


でも、そんなことより遠くに行きたかった。


その時、あたしは夢より、、、


大和のことしか、考えられていなかった気がする。


そして両親が居たフランスは、偶然カクテルの本場だった。


大和をなくして、あたしに残されたのは夢だけだった。

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