ラブ・カクテル
文也は、頼まれたお酒たちを作っていく。


文也がお酒を作っているところなんて、今まで何度だって見てきた。


なのに、なんだろう、、、


今日は、いつもと違って見える。


それは、バーの雰囲気のせいなのだろうか?


「どうぞ」


そう言って、各自に出来たお酒たちを出して行く。


それに1番に口をつけたのは、やっぱりエマだった。


エマの中に、曖昧の文字はない。


あるのは「旨い」か「不味い」か、だけ、、、


作ったのは、あたしじゃない。


なのに、エマの感想に緊張している自分が居る。


その空気が文也にも伝わったのか、文也も緊張気味にエマの言葉を待つ。

< 348 / 580 >

この作品をシェア

pagetop