ラブ・カクテル
会社から、寮まではそんなに距離はない。


目と鼻の先、、、


あたしは寮に向って、歩みを速める。


「翔~」


何処からか、聞き覚えのある声が聞こえる。


それを、あたしは自然に探してしまう。


「おせぇよ、祐司」


そう言う彼は、昔と少しも変わっていなかった。


仕事終わりなのか、スーツ姿にメガネなんて掛けていて、、、


あの頃は、、、


その姿の彼の方が、多く見ていた気がする。


なのに、久々に見たからなのか、懐かしさが募る。

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