ラブ・カクテル
、、、逃げちゃ、ダメだ。


もう、逃げちゃダメ。


文也は、ちゃんと自分の夢を話してくれた。


なのに、あたしは何1つ文也に伝えていない。


「前に話したよね?あたしには、作れないカクテルがあるって」

「あぁ」


文也はあたしの手を握り返してくれる。


それに、背中を押されたような気がした。


「、、、自分でも、どうして作れなくなったのか。最初は不思議だった」


だから、何度も作ったんだ。


、、、ブルームーンを。


でも、あの時は、、、


どうして作れなくなったのか、本当にわからなかった。

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