ラブ・カクテル
大好きなものより、大切なものが出来た。


でも、あたしや文也は不器用な人間だから、、、


両方を、手にすることは出来ないんだ。


「ねぇ、文也。lune(リュヌ)に、行こうっか?」


あたしはこれ以上、この話をしたくなくて、、、話を変えた。


「日本にいる間に、オーナーのカクテルを見て置いた方がいいよ?」


あたしは、そっと文也から離れる。


「、、、理沙」


でも、文也はまだ話を続けようとする。


「ちゃんと、文也の気持ちはわかったから」


充分、、、ちゃんと、わかってる。


あたし達が、、、これからどうしなきゃ、いけないのか。


これから、どうなって行くのか?


わかりたくなくても、わかってしまった。

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